【解答例】直営店の成功事例(スターバックス)・フランチャイズとの違いを踏まえてーゼミナール マーケティング入門 第3章 演習問題①

MBAのマーケティングの授業でよく参考書として取り上げられている『ゼミナール マーケティング入門 第2版』の演習問題を考えてみたいと思います。

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今回は、第3章 演習問題①を取り上げています。

第3章 価値実現のマネジメント 演習問題①

直営店チャネルで成功しているのは、どのような業界の、どのようなタイプの企業かを検討しなさい。

出所:『ゼミナール マーケティング入門 第2版』

解答例

成功している企業としてコーヒーストアの経営を行っているスターバックス コーヒー ジャパンを取り上げる。

直営店チャネルのメリット・デメリット(フランチャイズとの比較)

一般的に、専門性の高い買回り品と呼ばれる製品・サービスを扱う場合、直営店方式を導入しやすいと考えられている。

直営店方式のメリットとデメリット

特徴
メリット ・販売価格をコントロールすることができる
・販売データを入手できる
・売り場イメージの統一や販売員の管理が容易にできる
・トレンド、買い手の購買行動の変化に併せて、販売拠点を変更可能
デメリット ・自社で供給できる製品・サービスで売り場をカバーしなければならない
・魅力のある品ぞろえを実現しなければならない
・流通在庫の負担などのための資金調達、リスク管理をおこなわなければならない
・販売拠点の数や拡大のスピードが犠牲となる場合がある

フランチャイズ方式のメリットとデメリット

多くの項目は直営店方式の逆であるが、フランチャイズ方式の最大の利点は、他者資本と労働力を活用して、短い期間での急激な展開が可能なことである。

デメリットやリスクとしては、店舗間のサービスの質にばらつきが生じやすいことであり、それに起因して他の店舗やブランド全体のイメージが風評被害を受けるなどが考えられる。

スターバックスの成功事例

スターバックスは言わずとしてたカフェであるが、1971年にワシントン州シアトルに1号店がオープンした。

サードプレイスの価値提供をコンセプトとする展開

1980年代の米国では、職場内の競争が激しく、家庭内の問題など様々なプレッシャーを抱えたリラックスできないビジネスパーソンが増加していることに着目し、職場でも家庭でもなくリラックスできる「サードプレイス(第3の場所)」を提供することをコンセプトとしている。

このコンセプトがスターバックスの成功要因の一つであると考えられており、実現するためのポイントとして①出店立地、②店舗の雰囲気・スタッフの育成、③高品質コーヒー、④直営店方式があげられる。

スターバックスの提供価値・コンセプト

価値提供の要素

店舗は、忙しいビジネスマンが気軽に訪れられる立地とし(=①出店立地)、落ち着ける雰囲気の店舗を作り、そこで働く従業員の接客などにも力を入れた(=②店舗の雰囲気・スタッフの育成)。

当然、提供されるコーヒーは品質が高く、そこでの時間を楽しめるようなメニューの開発にも力を入れている(③高品質コーヒー)。当時、アメリカではサードプレイスを提供する空間や多くのコーヒーショップがあったがコーヒーの味が悪く、提供されるコーヒーの品質も大きな差別化の要素になったと考えられている。

直営店方式で提供価値を訴求

スターバックスとして、サードプレイスを実現・維持するためには、高度な統一や管理が必要となる。そのため、フランチャイズ方式ではなく、直営店方式を採用したことが重要な要素であったと考えられる(=④直営店方式)。

先ほど整理した内容にも関連するが、直営店方式は本社の戦略を浸透させやすいことが大きなメリットである。

事実、シアトルズベストコーヒーなど後発の競合他社は、スターバックスを模倣したが、フランチャイズ店のオーナーが本社のコンセプトに沿わない店舗設計、接客活動を行うなどしていたこともあり、直営店方式がスターバックスの競争優位を維持した要因と分析されている。

思考の軌跡

まず、直営店(とフランチャイズ)のメリット・デメリットを整理し、どのような業種・業態で直営店による顧客接点が重要かを検討した。

続いて具体的な企業を確認した。フランチャイズというと飲食店やコンビニなどをイメージすることも多いと思うが、情報が豊富でわかりやすいコンセプトのあったスターバックスを例に取り上げた。

身近な例でフランチャイズと直営店の店舗の設計やサービスの質などを考えてみるとより理解が深まると思う。

例えば、コンビニのセブンイレブンは直営店の構成比は2%程度で大半がフランチャイズ展開である。

地方のフランチャイズ店舗に行った際の筆者の経験であるが、商品陳列が雑であったり(棚に陳列をせず、配送されたカートから直接商品をとるような状況)、店舗内でおじいさんとおばあさんが大きな声で会話をしていたりした(買い物ができるだけでありがたく、大きな不満はなかったことを添えておく)。

おそらくは、昔はご自身で商店をやっておられたであろう地域のおじいさん、おばあさんがフランチャイズ経営をしていたのではないかと推測する。運営方針や、各種マニュアルなども存在するであろうが、細かい品質のコントロールは非常に難しいことがわかる。

 

他の問題は以下からご覧ください。

【まとめ】ゼミナールマーケティング入門 演習問題の解答例
MBAのマーケティングの授業でよく参考書として取り上げられている『ゼミナール マーケティング入門 第2版』の演習問題を考えています。まとめページになります。

 

今回は、ここまで~。最後まで読んでいただいた方、ありがとうございます。

参考文献

ゼミナールマーケティング入門

グロービスMBAマーケティング

スターバックスジャパン
http://www.starbucks.co.jp/company/mission.html

ストーリーとしての競争戦略からみた農業の 6 次産業化研究 -徳島県上勝町の「彩事業」を事例として-
https://www.jstage.jst.go.jp/article/islcj/3/1/3_63/_pdf/-char/ja

【スターバックス成功の理由】「サードプレイスを作ったから」ではない!若者に受け入れられた真の要因
https://diamond.jp/articles/-/307714?fbclid=IwAR1mNUEd6oKg1HNhdsBTH5Mh2lF4N51ohVO-eVYIjjaerlfclHM_TNw2xy8&fs=e&s=cl

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